九我刑事の事件ノート【殺意のホテル】
「お前…なに戦隊モノなんて見てんだよ」
着替え、歯磨きを終えたらしい彼方は画面にかぶりつく湊を見てあきれ顔でため息をついた。
「いやぁ現代の映像技術ってすごいね!
見てみて、ほんとに燃えてるみたいだよ、ほらっ」
「……」
子供たちのファンタジーも大人が見ると現実に存在する常識と知識によって分析される。
「ほんとに燃えてるみたいだよ」なんて子供の前では絶対に言ってならない。