九我刑事の事件ノート【殺意のホテル】
「プール内の照明はどうなってるんだ?」
案内する八部に彼方は尋ねた。
ここ、と言いながら八部は壁に取り付けられたスイッチを押す。
何回か押すのにしたがって、窓の外のプールの照明が点いたり消えたりした。
「あとは、このリモコンでも操作可能」
「お、やっぱりあったか、リモコン」
嬉しそうに笑って彼方はリモコンを預かる。
仮説が当たったらしい。
「ちょっとプールに出ますよ」
彼方は係員の部屋にある扉からプールサイドに出ていった。
プールサイドを走ってはいけません、の教えを無視して小走りに飛び込み台の麓まで行った。
そこでリモコン操作で照明を点けたり消したりする。
照明はリモコン調節可能で、明るさを全開にするとかなり眩しい。