浮気な恋人
「ああ、大地。この子、ミク。私と一緒に短距離やってるの」
「どうも。ミク。俺、北小路大地です」
「はじめましてー、北小路さん。お話できて嬉しいです」
「え?なんで」
「だって、有名じゃないですか」
「ああ。そんなこと」
大地は、慣れたように、謙遜してみせた。
こういう言葉をかけられるのは、よくあることなのだろう。
その後、エリと大地は、二人にしかわからない、中学時代の同級生の噂話を始めた。
私は、やや涼しくなった秋の気配の中で、ジャスミンティーの入った蓋で両手を温めながら、大地のことを、(大きな身体だなぁ…)とずっと見とれていた。
ハイジャンパーなんだから、当たり前だけれど、彼の骨・筋肉は、とてもがっしりしていて、いかにも力強く見える。
それは、シマの、か細い、ひょろりとした体型とは、まったく異なっていて、私の好みはといえば、断然、大地なのだった。
「どうも。ミク。俺、北小路大地です」
「はじめましてー、北小路さん。お話できて嬉しいです」
「え?なんで」
「だって、有名じゃないですか」
「ああ。そんなこと」
大地は、慣れたように、謙遜してみせた。
こういう言葉をかけられるのは、よくあることなのだろう。
その後、エリと大地は、二人にしかわからない、中学時代の同級生の噂話を始めた。
私は、やや涼しくなった秋の気配の中で、ジャスミンティーの入った蓋で両手を温めながら、大地のことを、(大きな身体だなぁ…)とずっと見とれていた。
ハイジャンパーなんだから、当たり前だけれど、彼の骨・筋肉は、とてもがっしりしていて、いかにも力強く見える。
それは、シマの、か細い、ひょろりとした体型とは、まったく異なっていて、私の好みはといえば、断然、大地なのだった。