アダルトチルドレン
それからも、生活が変わることはなく痩せ続けた…

摂食障害になってからは、炭水化物を一切食べてない…

杏里は嘔吐恐怖があったので、拒食症の中でも、チューイングといって、食べたいものを買い込み、口の中で噛むだけかんで、袋やトイレにそれを捨てた…

飲み込まなきゃ対したカロリーも摂取しないだろうしと…

食べ物に捕らわれすぎて、人付き合いも出来なくなっていた…

どこかに友達と出掛ければ、
「お茶しよー」だの
「ご飯食べ行こー」
だの絶対付き物だったし…

人前でご飯を食べる事が出来なくなった…

ご飯の時間も数カロリーのダイエット食品を、それしか出来ない自分に泣きながら、自分の部屋に閉じ籠り食べていた…


月日もたち、正月がきた…
杏里の家庭では正月は皆親戚が集まってご馳走を食べるのが習慣だった…

だけど、そんな年に1度のお祝い行事にも参加せず、1人で家にポツリといた…

正月だろーが、なんだろーが杏里には関係ないんだ…

何が一番困るって、皆何かに依存しながら生きるこの世の中で依存できる物質は沢山ある…

それが男の人だったら、女にはまるとか、酒だったり、ギャンブルだったり…

だけど、その中でも、食べるという事は生きてく中で必要な事で、それに依存してしまったからにはコントロールが難しかった…

絶対抜かしては生きていけないものに依存しちゃったから…

毎日、毎日自分の部屋に籠り、天上を見上げていた…

今まで、よく人は安易に
「死にたい…」やらなんやらいうけれど、杏里も初めてこの時に、真剣に
「こんなに辛いなら死にたい…」 とおもった…

精神的に狂っていた…
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