アダルトチルドレン
母親はまだ、眠たそうにベッドに横になっていた…

少し話せて、麻酔が効いている間はフワフワとして心地よいらしい…

「なんだそれ…」
と思いながらも、母親が何事もなく生きていて、話せてる事がとても嬉しかった。


それから、二日して母親は退院をした…。


仕事も、術後2、3週間は休みをとった方が良いとの事だったので、母親と話す時間が昔よりも増えた…


前はお互いにがむしゃらに働いていたから、あまり、ゆっくりと話す機会がなかったから…。


実は子宮頚癌の検査も母親はめんどくさくて、でも、たまたまいったらこの結果だったから、
「ホントに救われたよね-」
と話した。

いつも、母親は強くて、杏里や弟がインフルエンザにかかっても、絶対移らないような人だったので、今回の病気で母親を大切にしていかなきゃいけない…と強く思った。


それから、病理検査の結果は問題無く、母親も杏里も今までの生活に戻った。

杏里は相変わらず一生懸命働いた…

いつ、何時またこうやって病気になるかわからないし、安心出来るお金が欲しかった…。

健康でなければ、お金の価値などないこと、重々知ったはずなのに…

また頑張り過ぎる悪い癖がでてきてしまった。
< 24 / 43 >

この作品をシェア

pagetop