アダルトチルドレン
それからは、全く気にしてない訳ではないが、今まで通りに生活していた…。

たまたま休みがあったので、仲の良い友人と出掛ける約束をした…

いつもなら煙草を２箱ペースで吸う杏里が、その日は全く煙草が吸えなかった…。

食事をしてても、胃がムカムカして進まず、友人が車に胃薬を常備していたので、それを貰い飲んだ…。

胃のムカつき感がとれないまま、友人の車で移動していた。

見慣れた景色の道を通っていると、いきなり、体半身が痺れてきた…。

友人に、
｢なんかおかしい…半分痺れてる。｣
脳梗塞かなんかなってるんじゃないかと思い、

｢ごめん…急いで近くの緊急病院に運んでくれる？｣
そう言ったはいいが、どんどん息も出来なくなってきた…。

空気が薄いような感覚で、もう息たえるとはこんな感じではないか…と言う感じだった。

｢もう死んでしまうのかな？｣
そんな朦朧としたなか、友人が焦りながら探してくれた病院に辿りついた…

杏里は動けないので、友人に受付を頼み書き物も頼んだ…。


車に一人にされるのが怖くて、はいながら待合室までいった…。


待合室の長イスに横になり、緊急病院の天井を見上げながら、
｢もう終わりかな…｣

なんて思いながら、息が吸いにくい状況で待っていた…。

ようやく呼ばれて、医者に状況を話したが、何も異常はないとのこと…


｢いったいなんなの？｣

そんな事を思いながらも、何でもない事を知って気持ちが楽になったのか、友人の車に横になりながらその日は家まで送ってもらった。
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表紙・目次

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