今、会いに行きます
教室で笑いが絶えない中、私は屋上にいた。
授業も出る気はなかった。
とゆうか出れなかった。
私は赤い頬を両手で包みこんだ。
「熱いよ…」
昨日の出来事が頭から離れない。
思い出すたびに頬が熱くなる。
「名前聞いてないし…ばか」
聞いとけばよかった。
「授業は?咲さん」
真後ろで声がした。
「あんたに関係ないじゃん」
そう冷たく言い放つと、後ろにいた人が冷たいなぁとつぶやいて私に抱きついてきた。
「ちょっ…!」
振り向くと、昨日の彼がいた。
「おはよ。咲さん」
そう言って彼はまた笑った。
「なん…で?」
あーもう!なんでこーゆうときだけ言葉が出てこなくなるの!?
私のばか!
「俺もびっくりだよ。あ、生徒手帳どーぞ」
彼はまたにっこり笑って手帳を渡してきた。
「なんで持ってるの…?」
「俺生徒会長だけど?でさ、手帳落ちてるから届けに行けって校長に怒鳴られてさ、誰だよ~って思って見たら咲だもん。びっくりだけど」
あわてて手帳を見ると、無表情な自分の写真が貼ってあった。
「ぁぁぁぁぁ!ごめんね、なんか…」
「いや、全然いいって。俺もなんだかんだ言って会いたかったし」