兄と私と弟と。






塞がれた口は


息が苦しくて





涙が溢れて

胸が痛くて


助けて!って

心の中で叫んでも



それは誰にも届かなくて




泣いて

もがいても



真は放してくれない。







「ぁ、んぁ‥」






真の

綺麗なはずの手は



おへそから下に

だんだんと降りてきて‥







「ゃあ‥っっ‥‥」






頭が真っ白






指1つで

遊ばれている私は



なんて哀れなんだろう。




楓斗

楓斗

ねぇ




昴‥‥




誰か来てよ











< 107 / 312 >

この作品をシェア

pagetop