兄と私と弟と。
「零音ぇ〜?最近付き合い悪くない?」
あぁ、もう‥
なんでコイツはいつもいつも‥‥‥
「なに言ってんの由奈!普通だよ♪」
「だってぇー、ぜんぜん遊んで無いじゃん?アタシ、チョー寂しいんだからね?」
嘘だ。
コイツが
こんな血も涙もないヤツが、悲しむわけ無いじゃん。
慣れてしまっていた愛想スマイルも、最近では苦痛だった。
なんかもう‥
しんどいなぁ‥‥
「あ、ねぇ!今日、零音の家に行くね!!」
「はっ!!??」
なにを言い出すかと思えば‥‥‥
意味わかんないんですけど!
「や、止めときなよ‥」
「だぁーめ!もう決めたの」
勝手に決めたんでしょーが‥‥!
ほんとにヤダな‥
由奈が私の家に来たい理由なんて、一つしか無いじゃん。
楓斗かお兄ちゃんに逢いたいんでしょ?