兄と私と弟と。







「あ、いた、かった」





零音は俺を抱きしめ返す






「俺も‥‥」







零音の身体は

震えてた。


薬を頼って、何も食って無かったんだろ‥






リビングに零音の泣き声が響く。




俺は、

俺はそれを

受け止めることしかできない。




なんで俺


こんな弱っちーんだろ





艶を無くした髪を

何度も何度も撫でた。










それしか




できなかったんだ。

















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