兄と私と弟と。
3‐Third
孤独ナ夏休ミ
その日から私は
学校には行けなくなった。
それと同時に
夏休みがやってきた。
「はぁ‥」
ため息を漏らす。
夏休みなのに
遊ぶ友達もいないよ‥
せっかくの高校生なのに
なにも楽しいことがないなんて‥‥
そんなの悲しいよ‥‥。
楓斗はいつも私のそばに居てくれていた。
それだけで十分、贅沢なはずなのに‥‥
‥‥なのに‥‥
この物足りなさは何なんだろう。
なにかが足りない