兄と私と弟と。
私よりも先に歩く楓斗
手を引いて引っ張ってくれる。
私もそれについて行く。
がっちりした細身の背中
半袖のパーカーから見える程よく筋肉のついた腕
あぁ、楓斗も男の人なんだね
この人のことが好きなんだ
この人とキスしたり
それ以上のこともしたんだね‥‥。
私には勿体無い
茶色がかった髪が
太陽の光に照らされて
赤みがかる。
この色‥好き
なに色かなんてわからない
ただ好きなんだよ
楓斗を見ただけで
ほころぶ。
「あ、どこ行くの?」
「えっと、隣町のショッピングモールだよ!」
「りょーかい」
ふっと笑うその仕草もカッコいい。