兄と私と弟と。
4‐Fourth
悲シキ時間
静まり返った部屋で
私は何度も泣いた。
でも、あの時みたいに
慰めてくれる人は居ない
でもきっと来てくれると
少しだけ期待してた。
母の言った事が
あの場面が
あの瞬間が
空気が
忘れられず何度もフラッシュバックした。
『離婚…?』
『あぁ、そうだ』
『父さん‥嘘だろ』
『嘘な訳がないだろう』
『な、なんで‥‥?』
『仕事が忙しくてな、今度いつこの家に戻ってこれるかわからないんだ』
『お前たちの面倒を見る親戚も居ないし、母さんに頼もうと思う』
『だったら離婚なんてしなくても‥‥!!!!』
『駄目なんだ‥さっきも言っただろ。今度いつこの家に戻ってこれるかわからない‥。だから、もうお前たちの父親をするのは‥‥無理だ。』