それぞれの一週間【完】
と。
心配そうに眉尻を下げ、私の顔を下から覗き込むようにして見る波瑠。勿論、顔だけじゃなくて言葉も゙私を゙心配してのもの。
…ほんと、こういうの腹立つ。
「大丈夫。」
「大丈夫って顔じゃないじゃん。」
なら聞くなよなんて思うのは、今は大目に見て欲しい。だって今、悔しいしキャラじゃないけど泣きそうだ。
波瑠の為に、こんなバカの為に泣くなんて…。私が馬鹿みたいじゃないか。有り得ない。
――ひやり。
瞬間、冷たい低体温が私の頬に触れる。ビクッと上がった肩。強張った体のままそれを目で辿れば、当たり前だが波瑠の手だ。
私の頬に触れるその指が濡れているのは、自身のアイス珈琲のグラスを持っていたからだろう。