それぞれの一週間【完】


 side:吾妻



俺の彼女はモテる。
これは見れば誰でも分かると思う。


「萌ちゃんばいばーい!」


明らかに鼻の下を伸ばして、俺の彼女に手を振るクラスの男子共。



「ばいばいまた明日ね。」


って。俺の彼女さんも何を言ってんだか…。

クラスの男子達がはしゃきだすのを見て笑う彼女に俺は嫌みたっぷりに言ってみる。


「嬉しそうだね。」


俺がそう言えば、彼女はにっこにっこ可愛くて笑って見せてから。


「そんなことないよー。」


…じゃあ何でそんなに嬉しそうに笑ってんだよ。



改めて言おう。俺の彼女こと萌は、モテる。

大きな二重の瞳に綺麗な栗色の髪。身長は小さくて、守ってあげたくなる小悪魔系だと騒がれている。


……萌は俺のこと、本気じゃないと思う。理由は簡単で。

俺と付き合うまで、彼氏は途切れたことがなかったし。俺が告ったときも二つ返事で笑って即OK。


完璧、俺は違うんだろうなって思った。

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