それぞれの一週間【完】
その理由を分かっているくせに、男はわざわざ言葉を区切る強調させながら言の葉を紡ぐ。
なんて腹立たしい奴なんだろうか……。
キッと睨み付ければ、酷く妖艶な微笑みを浮かべた男は。
「遠藤ラブ。」
…とまあ、ただの変態馬鹿である。それなのに、私より成績がいいなんてほんと鬱陶しい。
深い溜め息を吐き捨て、呆れながらも見た男はにっこりと笑い、座っていた席を立つと私が座る席の横に立つ。
なんだと睨み上げる私にゆるりと笑った男。
その刹那。
顔を覗き込んで来た男はその流れに逆らうことなく自身の熱いそれを私にぶつける。
「遠藤と遊ぶから、眠気覚ましに、ね。」
「っ!倉橋の、馬鹿…!」
放課後の教室は、ふたり の甘い一時。