それぞれの一週間【完】
今日は、高校の友人達と久しぶりに遊んだようで、あまり飲めない酒を友人に合わせ結構飲んだらしく。
迎えに行ったときの陽菜の足取りは、千鳥足。
連れて帰った陽菜は、俺が着替えに行っている間にソファで寝てしまったというわけだ。
「しょうた、せんぱい、」
「…どうしたの?」
「傍に、いて…。」
「……。」
と。
あの笑顔のまま囁くような声でそう言った陽菜の瞼はまた下り、眠気を纏った瞳は隠れる。
俺の頬が赤くなっていることを、ここで寝る彼女は勿論知らない。
「(傍、にいて…か。)」
嫌がっても、離れないから安心してよ。
(俺が考える甘えの定義 。)
酔ってる時、素面の時。前者は違うのかもしれないけど、まあ、いいか。
額に落としたキスに、彼女は小さく微笑んだ。
でも、風邪をひかれちゃ困るから。ちゃんと起こしたのは言うまでもない。