それぞれの一週間【完】
「ばっかお前、7時とか…。」
早すぎだろ、と。呟き幼なじみは再び瞼を閉じてしまう。
…だって、楽しみで待ちきれなかったんだもん。幼なじみの健ちゃんは部活が忙しく休みなんて滅多にないし。
今日やっと遊べるってなったら、早くに目が冷めてしまったんだ。
頬を膨らませ、ふてる私。私が黙り込んだからか再度ゆったり瞼を持ち上げた健ちゃん。
「あ゙ーったく…!」と言葉を発した健ちゃんはベッドに胡座をかいて座り、その動きをきょとんとして見ていた私の腕を勢い良く引き寄せる。
「うわ…!?」
転びそうになり、肩肘をシーツに沈ませて堪えたのに…。幼なじみがさらに強く引いたことでバランスを完璧に失う。
その動きは一瞬。
抱きしめられたと感じれば、その体は幼なじみに抱き寄せられたままシーツへと沈む。
「取り敢えず、あと2時間このまま。」
「………う、ん…。」
その囁きに了解を告げたのは、私もその温度を離したくなかったから。
微笑みは、幼なじみの胸 に顔を埋め隠した。