それぞれの一週間【完】
と。
そこで、予想をしていなかった人物達は現れる。
?「先輩!」
?「結城くんー!」
?「波瑠。」
それぞれの名を呼ぶ声の主達に俺だけじゃなく、勿論二人も同時に顔を向けた。
翔「陽菜!」
結「澪?」
波「あーいー!!」
俺が叫んだ瞬間、友人二人に+して愛菜も顔を訝しげにしかめて「ウルサイ」と、見事に言葉のシンクロだ。
てかさ。なんだなんだ、この吃驚な偶然は。実際俺、今結構びっくりしてるからね。
取り敢えず会えて嬉しい。すすす、と俊敏な動きで愛菜の隣に立つと下から少し睨まれた。何で。
まあでも。頬が少し紅潮してるのが見えたから良しとしようかなあ。
翔太も結城も、それぞれの彼女、奥さんの元へと歩み寄り頬を柔和に緩めて会話を交わしている。
波「愛菜。」
愛「…なに。」
ぶっきらぼうな声色の奥に隠れる照れをしっかり感じられるから、俺はにっこりと笑いかけ。
波「仕事終わったら、急いで帰るからね。」
愛「…ん。」
(本日の、社会人)
(男子会議は)
(彼女が来たので)
(お開きにしようかな。)