それぞれの一週間【完】
停車した車。
少し俯き気味の私の口角は引きつり、車内は無言に包まれる。
ぎこちなく先輩の顔を横目で見上げると、酷く驚いたような顔。そりゃそうですよねえー…。
「゙ダメ゙…?」
「や、ダメって言うか…甘えるとか…、」
「…。」
「分からない…、と言いますか…。」
私が呟くようにそう言えば、先輩は目を見開いてしばらく私をガン見。
それが気まずい上、こっぱずかしくてまた俯いてしまう私の頭を撫でるのは先輩の優しい手。
なんですかと見上げた先輩の顔は、今日見た中で一番素敵な笑顔だった。
それに見惚れであー格好いい゙とか思っているあたり。私は自分で思うよりも心底先輩が好きなんだろう。
「じゃあ、また夜にね。」
「はい。」