それぞれの一週間【完】
side:翔太
「…もう、帰るんですか?」
「うん。ごめんな陽菜。」
俺がそう言って頭を撫でてやれば、少し俯いて唇を尖らせるのは大学で知り合った1つ年下の我が彼女だ。
この前まで強がりだった陽菜。それが俺が色々と甘やかす間にほんの数日でこうなった。
まあ、俺としては俺にだけ甘えてくれることは凄い嬉しい。計算とかじゃない、素だからこそ愛しくてたまらない。
…けど。
あんまりこう、素直になれなれ言ってきたのが今は控えておけばよかったと思う。理由は簡単。
(可愛いすぎるんだよなあ…。)
単に俺がベタ惚れしているのだが…。陽菜がサークルに入って来た時から実際可愛いと思ってたし。付き合うとなって頬が情けないくらい緩んでいたし。