それぞれの一週間【完】


 side:翔太



「…もう、帰るんですか?」

「うん。ごめんな陽菜。」



俺がそう言って頭を撫でてやれば、少し俯いて唇を尖らせるのは大学で知り合った1つ年下の我が彼女だ。


この前まで強がりだった陽菜。それが俺が色々と甘やかす間にほんの数日でこうなった。



まあ、俺としては俺にだけ甘えてくれることは凄い嬉しい。計算とかじゃない、素だからこそ愛しくてたまらない。


…けど。

あんまりこう、素直になれなれ言ってきたのが今は控えておけばよかったと思う。理由は簡単。





(可愛いすぎるんだよなあ…。)





単に俺がベタ惚れしているのだが…。陽菜がサークルに入って来た時から実際可愛いと思ってたし。付き合うとなって頬が情けないくらい緩んでいたし。

< 68 / 151 >

この作品をシェア

pagetop