それぞれの一週間【完】
さらに溢れ出す涙は止まることを知らない。堪えようと唇を噛みしめても、痛いだけで涙はただ頬を濡らすだけ。
こんなに泣いて、馬鹿みたいじゃないか…。
ほんと、ちょっとしたことですぐに泣いて。さっきのだって私が勝手に被害妄想しただけ。
…でも、被害妄想なんかじゃなかったら…。
って。またさっきと同じこと考えてるし。またさらに目頭に込み上げてくるものがあるし。
なんなんだ、まったく…。
「舞花。」
と。
泣いたせいか、揺らぐ頭の奥まで響き揺らす低い声が私の名を呼んだ。
声の主は勿論、直哉。
「噛むな。阿呆。」
「っ…う、」
「ほんと泣き虫だなお前は。ほら、何で泣いたか話してみろ…?」