それぞれの一週間【完】



 side:直哉


「だって、本当にそう思ったんだから!直哉が来てすぐに寝るのが悪いんじゃん!」



――怒るのか食べるのかどっちかにすればいい。


俺の彼女は不満を口にしながらも、トーストを口に運ぶことは止めない。2人、ベッドの上に並んで腰かけ朝ご飯を食べているときに、だ。


まあ、足をぱたぱたと遊ばせながらのその姿は可愛いからいいんだけど。



「悪かったよ。」

「だって、私ばっかりいつも泣いて…、」

「それはお前が泣き虫だからだろ。」

「そうやってまた…!」



俺の彼女は、忙しそうだ。怒りながら食べるなんて、舞花らしいけど。

そんなやり取りが続いて数分。どうやら舞花もトーストを食べ終わり、ウェットティッシュで手を拭いている。


……さて。何しようか。
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