それぞれの一週間【完】
誰が!と叫んだ私を見て、また倉橋はけらけらと笑う。その笑い方、腹立つんだよ。
「…私の、どこがいいのよ…。」
「ん?」
「だから…!こうまでして私と付き合いたい理由は何だって聞いてんのよ!!」
二人きりの教室に、私の苛立ちがこもる怒鳴り声が響く。
倉橋は(相変わらず胡散臭い笑顔を張り付けたまま)ゆっくりと口を開いた。
「どこって、全部。」
「…」
「そうだなあ…強いて言うなら、…しっかりした所?」
「はあ…?」
「騒いでる奴らを注意してるとことか、クラス委員の仕事忙しいのに提出物ちゃんと出すとことか、こうやって放課後残って勉強してるとことか。」
そこまで言って倉橋はニヤリと笑うと
゙顔真っ赤にさせながら、俺のこと睨んでくるとことか、ね。゙
「っ、」
これ以上、こいつの傍にいるのは危険だ。
完璧、見透かされてる。