boyshな女の子




「ご、ごめん!」




かなり焦って言ったせいで若干声が裏返ったような気がする。


本当だったら、引っ張られたこっちに非は無いわけで謝る必要も無いのだが、怪我している奴に乗っているという事実がそのことを気付かせなかった。




とにかく、離れようと体を浮かせベッドから降りようとしたが、再び腕を引かれ━━━気が付いたら水城の腕の中にすっぽりと収まっている自分がいた。




「み、水城……?」




困惑した声が出る。




それに対し水城は何も答えず、ただ抱き締める力を強めた。






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