boyshな女の子




━━━━━というか、



まず、あいつが俺のことが好きなはずが無い。


なんであんな女にモテるような奴がわざわざ好き好んで俺みたいな男っぽい奴を選ぶんだよ。


どうせ、いつものキスみたいに俺のことからかってんだろ。




からかうための嘘だったんだろ?






━━━━━でも、






嘘だったらあんな顔する訳が無い。




嘘だと思うたびにあの時の水城の顔が脳裏に浮かぶ。


真剣で切なそうなあの顔が、瞳が、嘘でないことを告げている。




でもあいつが俺のことを好きなはずがない━━━━━







その二つの思いが再び堂々巡りを開始しようとした時、視界に横にいたはずの凪の姿が映った。




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