boyshな女の子
なんてどうでもいいことを考えているうちに水城は目を開けてしまった。
肌を冷や汗が伝う。
寝たふりをするにも、もう間に合わない
何も、覚悟を決めてないのに水城の眼が私の眼と合ってしまった。
————もう、お終いだ。
逃げられない。
けれども、水城は一瞬驚いた顔をした後「目、覚めたのか…」ってホッとしたような表情で言った。
いつもは見せないその表情に頬が染まる。
それを誤魔化そうと思って携帯を拾うふりして顔を下に向け、ベッドから身を乗り出したが水城にベッドに押し込まれてしまった。
「病人はベッドに大人しく寝てろ。 ケータイくらい自分1人で拾えるし」
水城にとっては何気ない一言だったのだろうが、俺はあることが気になった。