boyshな女の子




何かが繋がりそうになった時、水城が俺の肩を掴んだ。




「おい、大丈夫なのか?」


「あ、ああ」




突然の介入に驚いたが、水城に意識を戻す。




俺は何時の間にか胸倉から手を離していたらしい。




「…………俺はさ、水城の言ったことが信じられなかったけど、気持ちを返せないわけじゃないんだ」




水城から少しだけ離れて言う。


本当はこんなこと言いたくないんだけどな…。




「もう一度言ってくれたら今度はちゃんと現実として精一杯の答えを返す。だから、」




本音を言ってくれ。




それは保健室の空気に溶けて消えていった。






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