boyshな女の子
俺はフーと溜息をつくと凪に向かって手を差し出す。
へ?という雰囲気を醸し出す凪に言う。
「ほら、バッグ貸しな」
「えっ! 自分で持つから別にいいよ!!」
「またよろけて怪我でもしたら一緒に遊べないだろ?」
そう言うと凪はおずおずとした感じでバッグを差し出した。
「分かればよろしい」
ポンポンと頭を叩くと、凪ははにかみむように笑った。
旅館に入った俺たちを迎えたのは、着物をしっかりと着こなした女将さんと中居さん達だった。
(元々決めておいたグループの)俺らが案内された場所は、その旅館の一番奥にある部屋だった。
襖を開けてもらい中に入ると、
「「「おぉ~」」」
そこには和の世界が広がっていた。