boyshな女の子
「お前も女から告られて大変そうだな」
「そうでもねぇよ?女の子って可愛いしな、悪い気しない」
ハハッと笑いながら水城は俺もって言った。
「お前って、変わってるよな……」
それは突然の質問だった。
「何でそう思ったんだ?」
俺は持ち帰ろうと取り出したプリントから手を放して、振り向いた。
「だってお前顔いいのに、わざわざ男物の服着て学校に来るから」
「似合ってんだから良くね?それとも似合ってないとか言う??」
「いや……メッチャ似合ってるけどさ………」
「似合ってるけど、何?」
俺より水城は背が高いので、見上げるようにして尋ねる。
「……言わなきゃ分かんねぇのかよ」
一瞬顔をしかめた後、声を低くした水城は俺の知らない顔をしていた。
「……………誰?」