boyshな女の子
聞きたいことがいくつかあったのに、その顔はこの話は終了と言ってるようで、その後は何も聞くことが出来なかった。
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「……かりん?」
微かに俺を呼ぶ声が聞こえる。
焦点を目の前に合わすとどアップの水城が映った。
「うわっ!」
「…………人の顔見てその反応って、結構酷いと思う」
一瞬で顔がいつものそれに変わったのを察してダッシュで逃げようとするが、パーカーの帽子の部分を掴まれて引っ張られる。
「は、離せ!!」
「俺だけ見られたっつーのも癪だったからな~」
水城は何やら楽しそうに呟きながら、隅の方の岩場に俺を連れてった。
そこはビーチから完全に死角になってて、ようするに連れ込まれたらアウト。
俺は無我夢中で逃げようとしたが、それは叶わず、結局岩場に放り込まれてしまった。