boyshな女の子




「そうだよ~、そんなこと言ったって無理なもんは無理だよ」



第三者の介入に振り向く。


流石、と言えるほど鮮やかに輝を斬り捨てたのは、想像通り、凪だった。




「遅かったな?」


「髪に時間かかっちゃって」




見ると横で緩く結ばれている。




「似合ってる、可愛いよ」


「ありがと!」




いつも下ろしている凪のその髪型は新鮮で可愛かった。




ふと気になって、輝の様子を窺う。


案の定食い入るように凪のことを見つめている輝の姿があった。




輝にのみ聞こえるような声で「ムッツリ」と呟くと「うっせぇ!」とキレられた。




そんな中段々とクラスメイトや、お客さんが増えてきた。


それを見た輝は上に羽織ってた半袖のパーカーを脱ぐと凪に被せた。





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