boyshな女の子
《隼人side》
矢川が赤澤に何か言った後、バッグからシャチを取り出して赤澤に渡した。
「膨らましに行かないか?」
「らじゃ」
凪はふざけた感じで敬礼をすると、小走りで自動空気入れの方へ向かう。
矢川はすっと立ち上がると俺の耳元でボソッと囁いた。
「分かりやす過ぎww」
「うるせぇよ!」
拗ねたように言い放った俺に意味ありげな笑みを向けると、矢川は赤澤のことを追っかけて行った。
視線を感じて俺は後ろを見ると、矢川と同じような目で見る水城と、何がなんだかよく分かってない輝が俺を見てた。
輝は論外として、水城は完璧楽しんでる。
最近、なんかたまに水城の性格が違うように感じるのは、俺の気のせいか……?