boyshな女の子




ユックリと近付いてくる水城の目は何を考えているのか全く分からない。


警戒して少しずつ後ろに下がっていく。


その時、急に背中に冷たく硬い物の感触が広がる。


バッと振り返ると後ろには壁があった。


もう逃げ場が無い。


俺が動かなくなると水城はニヤリと笑った。




背筋が凍るような笑み。




水城は俺にかぶさるように壁に手をついた。




「な…!何だよこの手は?」


「俺の手だけど?」


「どこに置いてんのかって聞いてんだよ!!」



一瞬考えるかのように眉間をよせる。



「どこって……華鈴が逃げないように顔の横?」


「開き直ってんじゃねぇよ!!」




余裕そうに見下しやがって…!


本当に腹が立つ!!





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