boyshな女の子
さすがに他人の家庭の事情を聞くほど図々しくなれなかったようで、
「……そうです」
華鈴は観念したように首を垂らす。
俺はそんな華鈴を見てクスッと笑った。
「聞きたいか?」
項垂れる華鈴に向かって聞く。
上げた華鈴の顔が答えになっていた。
「あいつらは俺の所謂家族」
「いわゆる?」
「そ。 所謂
あいつらは俺の義母とその子供になる」
「えっ……てことは、」
「龍は俺の腹違いの兄弟。 あっちの方が少し早く生まれたから兄になる」
マジでーーーッ!!!!
て顔を精一杯表現している華鈴に笑いが込み上げる。
「ってことは水城の父さんは……」
「浮気してたってこと。 因みに俺は愛人の子供」
それには流石に叫ばずに俺の顔を見る。
そこからは珍しく華鈴の感情が読めなかった。
「で、あいつらが今日来てたのは父親の遺産相続権を放棄しろってことを言いにきたんだよ」
「……金の亡者かよ」
華鈴は天井を仰ぎ見た。