boyshな女の子
《華鈴side》
「サーセン!!遅れましたぁッ!!」
扉を開けてすぐ謝ると先生の怒鳴り声の代わりに、クラスメートの笑い声が耳に入ってきた。
「あっれ?完璧遅れたと思ったんだけどな……先生は?」
凪と一緒に教室に入ってから近くにいた男子に尋ねる。
「なんかなぁ…転入生を迎えにいったとか何とか…?」
「……はっきりしろや」
「お前だって始業式の後の連絡で聞いてるはずだろ!?」
男子が逆ギレした所で周りが笑い出す。
「こいつが聞いてるわけねぇじゃん!どうせ、ずっと寝てたんだろうし」
「失礼な!教頭の開式宣言は聞いてたし」
「「「結局最初だけかよ!!」」」
さらなる爆笑が教室を包む。