boyshな女の子
燃える季節
体操着に着替えた俺はゆっくりとした足取りで校庭に向かった。
まだ5月なのでそこまで暑くなく、ずっと外にいると汗ばむぐらいの陽気だった。
それなのに……、
(何なんだこの熱気は……!?)
見えない闘志が渦を巻いて異様な空気を作り上げていた。
去年の体育祭よりも凄い。
理由は分かりきっているのだが………。
ーーーーー・・・・
『『『温泉旅行!?』』』
皆の声が綺麗にハモる。
『あぁ!しかも、……高級旅館だってよ!!』
高級旅館という言葉に皆して目を輝かせる。
なんて分かりやすいんだ……。