boyshな女の子
「とりあえず足洗っておいで。血が出てる……おい!そこのバカ!!」
「バカって俺のことか!?ってヒドいなこれは……」
華鈴にバカ呼ばわりされた輝はその子の足を覗き込む。
膝の部分が擦り剥けて真っ赤な血が流れ出ていた。
「だ、大丈夫だよ、このぐらいどうってことないって!……それよりこけちゃってゴメンなさい……」
ペアだった男子も一緒に頭を下げる。
その姿を見てたまらず私はその子に話しかけた。
「しょうがないよ!誰だってこけたりするもん!…今回はたまたま運が悪かっただけだよ」
「そうだよ、もしかしたら私らがこけてたかもしれないし~」
萌もうまくフォローを入れる。
「ほら、みんなそう言ってるんだから気にしなくていいんじゃないか?」
水城君の言葉で申し訳そうな顔から一転して、その子は頬を赤らめた。
水城君の笑顔はやっぱり威力があるね。