Love&CocktailⅡ
「もしもし…あぁ、リョウか…。どうした?」
リョウさん。
何かあったのかな…。
「おう。……いや、それは俺のデスクに置いておいてくれ。あぁ、助かるよ。じゃあな」
優人さんは電話を切った。
そしてケータイをスーツのポケットに入れると、すぐにあたしに笑いかけてくれた。
「リョウからだったよ。仕事の書類が自分の所に混ざってたみたいで、俺の部署まで持ってきてくれたみたいなんだ」
「そうなんだ…。リョウさん、パーティー終わったのに、こんな時間まで会社にいるんだ?」
「みたいだな。アイツも働き者だからな」
優人さんは苦笑いをした。
リョウさん、やっぱり素敵な女性だなぁ…。
あたしの憧れ。
「それより……乃愛。」
じっと見つめられ、あたしは言葉を無くす。
「優人、さん…?」
「……帰ったら…抱いてもいい?」
妖艶な表情でそう囁く優人さん。
唐突にそう聞かれて…あたしは何も言えなくなってしまう。
「乃愛…好きだよ。乃愛を抱きたいんだ……ダメ?」
優人さんは細くて長い指で、あたしの首筋をいやらしく撫でる。
顔が熱くなっていくのが分かる。
……拒否れるワケがない。