Love&CocktailⅡ
「すごいね、宇野くん。ホント鋭い」
「乃愛さんは分かりやすいので。旦那さんにも言えないようなことですか?」
宇野くんはグラスを拭きながら言った。
「あ〜…うん…。どうなんだろ」
あたしは思わず苦笑いを溢す。
どうしよう…。
言えないよ…。
隣人が変な人だなんて……
「1人で溜め込むのは良くないですよ。ちゃんと旦那さんに話さないと」
「……うん…。そうだよね…」
宇野くんの言ってることは間違ってない。
むしろその通りだ。
けど…
あたしには言い出せる勇気がないんだ。
これじゃあ、ただの弱虫だよ。