Love&CocktailⅡ
車から降り、優人さんと手を繋ぎながらマンションに入る。
池田さん…出てきたりしないよね……?
あたしは不安で仕方なかった。
「乃愛、どうした?」
「へっ?」
「なんか…さっきからボーッとしてるから」
優人さんは心配そうにあたしの顔を覗き込む。
「だ、大丈夫…!心配しないで」
あたしは精一杯の笑顔を向けた。
優人さんに心配掛けたくないしね。
ただでさえ、お仕事忙しいんだから。
「そっか。ならいいけど。でも何かあったんなら話せよ?乃愛はすぐに1人で抱え込むからな」
優人さんはポンポンとあたしの頭を撫でた。
「ん……ありがと」
あたしは彼の優しさに泣きそうになった。