Love&CocktailⅡ

車から降り、優人さんと手を繋ぎながらマンションに入る。




池田さん…出てきたりしないよね……?




あたしは不安で仕方なかった。




「乃愛、どうした?」




「へっ?」




「なんか…さっきからボーッとしてるから」




優人さんは心配そうにあたしの顔を覗き込む。




「だ、大丈夫…!心配しないで」




あたしは精一杯の笑顔を向けた。



優人さんに心配掛けたくないしね。




ただでさえ、お仕事忙しいんだから。




「そっか。ならいいけど。でも何かあったんなら話せよ?乃愛はすぐに1人で抱え込むからな」




優人さんはポンポンとあたしの頭を撫でた。




「ん……ありがと」




あたしは彼の優しさに泣きそうになった。




< 26 / 114 >

この作品をシェア

pagetop