Love&CocktailⅡ
「乃愛。話して?ちゃんと話してくれなきゃ助けられるもんも助けられない」
優人さんは優しくあたしの頬を撫でる。
「……っ…」
気付けば、あたしの頬には涙が伝っていた。
瞳からポロポロと溢れ出る涙。
優人さんは優しく目を細めると、フワッとあたしを抱き締めた。
「乃愛……話せる?」
「……っ…う、ん…」
あたしは嗚咽混じりの声で必死に言った。
「……っ…優人、さん…」
「ん?」
「ちゃ、んと…話すから…。今は…抱き締めて……?」
あたしはそう言うと、優人さんの背中にしがみ付いた。
すると優人さんはフッと微笑んで
「いいよ。いくらでも抱き締めててやるよ」
そう言って、あたしが泣き止むまで抱き締めていてくれた……。