Love&CocktailⅡ
「あのさ…俺が結婚してること知ってるでしょ?分かってるなら、いちいち言い寄ってこないでくれよ」
「で、でもっ…!好きなんです!奥様がいても構いません!!」
構いませんって…。
俺は良くないんだよ。
俺には乃愛だけなんだ。
「君が良くても俺は良くない。悪いけど君の気持ちには答えられないから。じゃあな」
俺は彼女に背を向け、資料室を出ようとした。
その時。
「ま、待って下さい!」
彼女は半泣きで俺の腕を掴む。
はぁ…まだあるのかよ。
「何?俺、忙しいんだけど」
俺はウンザリした口調で言った。