Love&CocktailⅡ
ナイトキャップ
「きゃっ!宇野さん格好良いです!!次、宇野さんのオススメ作って下さい!」
「ありがとうございます。かしこまりました」
宇野くんは愛想良く笑うと、カクテルを作り始めた。
はは…。
相変わらず宇野くんの人気は凄いなぁ…。
目の前には2人の若い女の子。
たぶん年はあたしと変わらないくらいだろうけど。
宇野くんのファンの子達だ。
あたしはその光景を見て苦笑いを溢すと、アイスピックを用意した。
「お姉さん、注文いい?」
「はい、何になさいますか?」
あたしにオーダーを頼んできたのは1人の男性客だった。
ビシッ!とスーツを着こなしていて、見るからにエリートサラリーマンって感じの人だ。
見た感じ…30代前半くらいかな?
けど…見て分かるくらい、元気がなかった。
「うーん…すまない、俺あんまり酒には詳しくないんだ。君のオススメ、作ってくれないかな?」
お客様は申し訳なさそうにあたしを見た。
「いえ…かまいませんよ。かしこまりました」
あたしは一礼すると、カクテルを作り始めた。