Love&CocktailⅡ
「乃愛さん、あの…」
「ん?何〜?」
あたしはモップを掛けながら言った。
「もうすぐアユミが来るんですけど…大丈夫ですか?」
「えっ…上田さん……?」
あっ…そっか。
だって宇野くんの彼女さんだもんね、上田さん。
でも…ちょっと気まずいなぁ…。
「うん、大丈夫だよ!あたしもう帰るから…鍵渡していくからまた明日渡してね」
あたしは急いでモップを終わらせ、宇野くんに店の鍵を渡し、更衣室に向かおうとした。
「乃愛さん!」
宇野くんに手首を掴まれ、あたしは立ち止まる。
「ど、どしたの…?」
あたしはゆっくり振り返る。
宇野くんは優人さんと同じくらい背が高いから…見上げなきゃ顔が見えない。