Love&CocktailⅡ
「ほら、乃愛さん許してくれただろ。感謝しろよ」
宇野くんは上田さんの肩をポン、と叩いた。
上田さんは幸せそうに笑った。
「あ…じゃあ、あたしそろそろ帰りますね!宇野くん、鍵閉めてきてもらえる?明日渡して」
「あ……はい。なんかすみません…」
宇野くんは申し訳なさそうに言ってきた。
「ううん、気にしないで。せっかく彼女さん来たんだからゆっくりしていって。なんなら上田さんにカクテルでもごちそうしてあげなよ」
あたしは笑顔でそう言うと、宇野くん達に手を振り、更衣室に入った。
――パタン…
「ふー…」
あたしは更衣室の扉を閉め、一息ついた。
っていうか…上田さんと話すの、想像以上に緊張した……。
まさか“普通に付き合っていきたい”なんて言われるとは思っていなかったから。
“あたしは、ああなる程長谷川課長が好きだったのよ!”
とか言われるんじゃないかって思ってたから……。