Love&CocktailⅡ
アイリッシュ・コーヒー
電車を降りて、自宅マンションに急いだ。
しばらく歩くと見えてきたマンション。
するとマンションの入り口に見覚えのある人影が見えた。
「あれ?優人さん?」
あたしはタタッと歩み寄った。
「乃愛…。乃愛も今帰り?」
そこにいたのはスーツ姿の優人さんだった。
ラッキー♪
帰宅時間が被るなんてホントに珍しい。
あたしはお店やってるから帰る時間は決まってるけど…優人さんは会社だし、課長さんだから帰る時間は不規則。
大抵は優人さんが先に帰ってることは少ない。
「偶然だな、時間被るの。一緒に行こうか」
優人さんはそう言うと、あたしに手を差し出してきた。
「うんっ♪」
あたしは嬉しくなって差し出された優人さんの手を握った。