Love&CocktailⅡ

彼氏さんはプルプルと震えている。




彼女さんが不思議に思ったみたいで、彼氏さんのカクテルを一口飲んだ。




「……お…美味し〜〜」




彼女さんは顔をほころばせた。




彼氏さんは悔しそうにあたしを見る。




「申し訳ありません、お客様。彼女……このバーのオーナーバーテンダーなんですよ」




「オ、オーナー!?もしかして“Bar noa”の“noa”って……」




「はい。私、ここのオーナー・長谷川乃愛と申します」




あたしはペコリと頭を下げた。




「う、嘘だろ…」




彼氏さんは真っ青な顔になる。




「おい、帰るぞ!」




「えっ……」




彼氏さんは彼女さんを無理矢理引っ張り、バーを出ていった。




「ふん、いい気味ですよ、アイツ」



宇野くんはフンッと笑った。




< 77 / 114 >

この作品をシェア

pagetop