好きだから

と言って出てきたのは
沢村翔だ。


どんどん私の方へと近づいてくる
私は何も出来ずに棒立ちをして震えている

見上げたそこには沢村翔の顔がドアップされている


「オイチビ!」

チビ!?
確かに私は身長148㌢のチビですよーだ!!

何よコイツ!
超失礼じゃないの!

「オイ聞いてんのかチビ!」

「またチビって!!」

「チビだからチビって言ってんだろうが
何か文句あるか?」

「いっいえ何も!」

と涙目で見上げたそこには沢村翔の驚いた顔があった

「名前」

「はい?」

「名前聞いてんだよ」

「こっ小泉梓です」

「ふーん
で、何しに来たわけ?」

「バレーボールが顔に当たっちゃって…」

「アハハハ(笑)
どんくさっ!!」

初めて沢村翔の笑顔を見た

不覚にもその笑顔にときめいてしまった。

するとゴソゴソと何かを探している

「ホラ」

「え?」

「ホラ!!」

そこにはタオルとアイス(冷やす物)を差し出された

意外と優しいじゃん

「ありがとう」

笑いながら言った

すると沢村翔は急に後ろを向いた

「おっおう!」

変な人。

「じゃあ梓はこれで。
あっ!アイスありがとうございます
でわ」

と言って
保健室を出た
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