月夜の天使
「シオン、ミズキがカインだということは、4年前の火事の時に俺も気づいたよ。あの火事はミズキがおこしたものだろう?」
トオヤ・・・知っていたんだ・・・。
「ああ。ミズキはカナンの鍵を見つけるためにカナンに近づいた。だが、ミズキはしばらくして、俺たちとの連絡を絶った。裏切られた、そう思ったよ。俺はあの日、『天使の泉』に行きミズキを連れ戻そうとした。ミズキは言った。『僕はカインの一族を捨てる』ってね。俺は怒りのあまりミズキの魂を奪おうとした。だが・・・」
シオンは何かを思い出したかのように笑った。
「ミズキの能力で、あっという間に『天使の泉』は炎に包まれ俺は逃げるしかなかった」
ミズキ、天使の微笑みの裏にこんなに哀しい想いを背負っていたなんて・・・。
「シオン、今、ミズキはどこにいるの?」
カナンは震える声でシオンに問いかける。
「・・・トオヤにだけ会わせるよ。今のミズキはカナン、君には危険だ。ミズキは自分が何者なのか、わからなくなっている」
「なぜ・・・ミズキに会わせる?シオン、なぜ俺たちの味方をするんだ?」
トオヤがシオンに問いかける。
「その答えはミズキに会ってからだ、トオヤ」
「カナン、ここで待ってろ。ミズキは必ず連れてもどる」
「お願い、トオヤ・・・」
ミズキ・・・あなたがカインだとしても、
カナンはずっと、あなたを・・・。
トオヤ・・・知っていたんだ・・・。
「ああ。ミズキはカナンの鍵を見つけるためにカナンに近づいた。だが、ミズキはしばらくして、俺たちとの連絡を絶った。裏切られた、そう思ったよ。俺はあの日、『天使の泉』に行きミズキを連れ戻そうとした。ミズキは言った。『僕はカインの一族を捨てる』ってね。俺は怒りのあまりミズキの魂を奪おうとした。だが・・・」
シオンは何かを思い出したかのように笑った。
「ミズキの能力で、あっという間に『天使の泉』は炎に包まれ俺は逃げるしかなかった」
ミズキ、天使の微笑みの裏にこんなに哀しい想いを背負っていたなんて・・・。
「シオン、今、ミズキはどこにいるの?」
カナンは震える声でシオンに問いかける。
「・・・トオヤにだけ会わせるよ。今のミズキはカナン、君には危険だ。ミズキは自分が何者なのか、わからなくなっている」
「なぜ・・・ミズキに会わせる?シオン、なぜ俺たちの味方をするんだ?」
トオヤがシオンに問いかける。
「その答えはミズキに会ってからだ、トオヤ」
「カナン、ここで待ってろ。ミズキは必ず連れてもどる」
「お願い、トオヤ・・・」
ミズキ・・・あなたがカインだとしても、
カナンはずっと、あなたを・・・。